お花初心者の方に向けて

 お花を購入することが頻繁でない方にとっては、お花の選び方が難しいかもしれません。お花屋さんで働いていると、男性が女性に向けてお花を贈るときに選ばれる色は主にピンク系が多いことがわかりますが、女性から女性に贈られる場合は必ずしもそうではありません。また、日本の男性が女性に対してイメージカラーとして抱いているピンクもあるかもしれません。

 贈り物をすることは、相手に喜んでほしいという想いを持って行うものですが、決まったパッケージの商品を選ぶのではなく、自由なインスピレーションに基づいて選ばれたお花を贈ることも相手に新しい刺激を与えることができるかもしれません。

フリージア

 お花屋さんにて相手に合うと思われる物やその時にそのお店で気に入ったものを組み合わせブーケやアレンジメントにしてわたされるのはとても素敵なことかと思います。その時に組み合わせが変だとか日持ちがどうだとかそのようなことはあまり重要ではないと思います。子供が母親に贈り物をするときはどのような物でも間違いはなく子供から母親への気持ちの移動がとても良いことかと思います。色々な知識を手に入れてしまい贈りたいときの気持ちを素直に表せなくなってしまってはとても残念ですし、贈り物ということの本質から少しずれてしまうような気もします。
 花言葉にとらわれてしまったり、お祝いお悔み等の用途や日持ちや管理のしやすさ等の将来の変化まで考えての縛りはいたずらに条件を厳しくし面白味をなくしてしまう残念な選び方のように感じます。お花屋さんの中には花言葉に対する考え方としては調べ方によって変わると思っている人もいますし、お祝い事に菊を贈るとしても絶対にありえないと考えません。
 最近の洋菊はおしゃれなものも多くお色も渋いものもポップなものも幅広くあります。合わせるお花によって大変素敵になります。お悔みに贈られるお花も昔は棘があるお花はダメと言われましたがこの頃はバラを贈られる方も珍しくなくなりました。

バラ

 ただ、日持ちがするというのは贈り物としては大変重要な要素ではあります。ですが、古いお花でなければキキョウなど日持ちの悪いお花でもそのお花の魅力が強いこともあります。どうしても優しく雰囲気のある草花系のお花は日持ちがしないものが多く2~3日しか楽しめないものも多くあります。贈り物として用意したのに2~3日しか持たないのはいたずらにゴミを増やすということにもなりかねずあまりよくはありません。この辺りは先方との兼ね合いもあり、少し上級向けの選択が必要になります。ですがおおむね先入観を持たず、相手のことを考え自分の贈りたいものを選ぶことに対して間違いというものはないと私はかんがえます。私はお花を贈ったことがないような男性がもっと簡単に気兼ねなくご自身で選び贈るということが普通のことになることを願っております。
お花を贈るときには難しく考えずお店のスタッフとの会話を楽しみながら色々お花を組み合わせてみて、自分のセンスとお花屋さんとのコラボレーションを受け入れて今までとは違うクリエイティブな時間の使い方をして見て下さいませ。
色々なお花屋さんがありますがお花屋さんにとって一人一人が大切なお客様であるということに違いありません。もし疑問に感じたことがありなしたら気軽にご相談してください。大概のお花屋さんは親切に返事くださるかと思います。
お花初心者の方が気負いせず簡単にお花をお求め頂くことができるようになることを願っております。

ユリ