色とりどりの雨の花、アジサイの魅力

 

 

和の風情を楽しむ、アジサイの美しさ

 アジサイは、日本原産の美しい落葉低木で、梅雨の時期に青色や紫色などの花を咲かせます。土壌の性質によって花色が変わるのが特徴で、酸性土壌では青色、中性土壌では紫色、アルカリ性土壌ではピンク色になります。アジサイには様々な種類がありますが、代表的なものにはガクアジサイとヤマアジサイがあります。ガクアジサイは、見かけ上の花びらは実は萼で、中央に小さな花が付いているのが特徴です。ヤマアジサイは、全体が花びらで覆われており、球状に美しく咲き誇ります。

アジサイ グリーン

アジサイを飾る

 梅雨の時期、雨上がりの庭先や公園で見かけるアジサイは、その色鮮やかな花で心を和ませてくれます。しかし、アジサイは切り花としても、一年中美しさを楽しむことができます。そこで、アジサイの切り花を長持ちさせる方法とおしゃれな飾り方をご紹介します。

 アジサイの切り花を長持ちさせるには、水揚げが大切です。まず、アジサイを新聞紙で巻いて葉を上に向け、斜めにカットした切り口を水につけます。また、茎の内側にある白いワタを取り除くことで、水をしっかり吸収させることができます。水は底が深めの容器に3/4ほど入れて、たっぷり吸わせます。

 アジサイの切り花を飾るメリットは、色や形が豊富で季節感を感じられることです。おしゃれな飾り方として、透明なガラス瓶やボトルに入れてシンプルに飾る方法、木製や陶器製のバスケットに入れてナチュラルに飾る方法、複数色のアジサイを組み合わせてカラフルに飾る方法などがあります。自分の好みに合わせて、アジサイの切り花を楽しんでみてください。

 

アジサイを育てる

 アジサイは、多彩な色と形を誇り、梅雨の季節に美しい花を咲かせる植物です。鉢植えのアジサイも、適切な手入れをすることで毎年美しい花を咲かせることができます。鉢植えアジサイの育て方は次の通りです。

 まず、7月から8月に花が終わった後に植え替えを行います。赤玉土と腐葉土を混ぜた培養土に、苗木を植えつけます。若干根を切り戻してから鉢底網と鉢底石を入れた鉢に植え付けます。

 水やりは、表面の土が乾いたら行います。夏場は特に、乾燥に注意しましょう。水やりの際には、液体肥料を加えることをおすすめします。

 アジサイは日光を好みますが、直射日光は避けてください。半日陰の場所に置くと花つきがよくなります。

 鉢植えアジサイは、多様な色や形、季節感を感じることができるメリットがあります。自分の好みに合わせて品種を選び、楽しみながら育ててください。

アジサイ グリーン

アジサイの花言葉

 アジサイの美しい色と形は、梅雨の季節を彩ります。色によって異なる花言葉があり、代表的なものをまとめました。
 紫や青のアジサイは、「冷淡」「無情」「浮気」といったネガティブな花言葉もありますが、一方で「辛抱強い愛」「知的」「神秘的」といったポジティブな意味も持ちます。母親への感謝や尊敬を表す花として人気があり、母の日や卒業式、入学式などにぴったりです。
 赤やピンクのアジサイは、「元気な女性」「強い愛情」といった花言葉があり、恋人へのプレゼントにもおすすめです。ただし、「浮気」「無情」という花言葉もあるため注意が必要です。
 緑(アナベル)のアジサイは、自然界では珍しい色で、素直で清らかな「ひたむきな愛」を表す花言葉があります。インパクトがあり、目を引く色合いです。
 白のアジサイは、「寛容」「一途な愛情」といった穏やかで優しい花言葉があります。純真さや清潔感を象徴し、結婚式や誕生日、記念日などの贈り物にぴったりです。アジサイの花言葉を意識して、贈り物を選んでみてはいかがでしょうか。

アジサイ グリーン

アジサイの名所

 日本全国に広がる美しいアジサイの名所をご紹介します。

 北海道伊達市にある有珠善光寺は、約2万株のアジサイが咲き誇る寺院です。開花時期は6月下旬から7月上旬で、青や紫、ピンクなどの鮮やかな色彩が楽しめます。

 神奈川県鎌倉市にある長谷寺は、約2500株のアジサイが咲く古刹です。開花時期は6月中旬から下旬で、寺院の境内や周辺の山々にアジサイが咲き誇ります。

 埼玉県秩父市にある美の山公園は、約7000株のアジサイが彩る美しい公園です。開花時期は6月中旬から7月上旬で、アジサイだけでなく紫陽花や牡丹も楽しめます。

 東京都町田市にある薬師池公園(町田えびね苑)は、約5000株のアジサイが咲き誇る公園です。開花時期は6月中旬から下旬で、美しいアジサイが池や庭園を彩ります。

 これらの名所は、日本の梅雨時期に訪れると、色とりどりのアジサイの美しさを満喫できることでしょう。

アジサイ ピンク

アジサイまとめ

 アジサイは、多彩な花を持つアジサイ科アジサイ属の植物で、日本や中国、台湾、北アメリカなどに自生しています。この美しい花は、ガクアジサイとホンアジサイに分類され、ホンアジサイは日本で改良された品種です。アジサイは、土壌の酸性度や栄養分によって花の色が変わる特徴があります。また、中央に両性花を持ち、周りを中性花で囲まれた平坦な形や球状の形など、多様な花序を持っています。かつては忘れ去られた時期もありましたが、現在は世界中で愛される花の一つです。

アジサイ ホワイト