ミモザ 世界中で愛される花の物語

ミモザで春を楽しもう

 春の訪れを感じさせる、可憐な姿が魅力的なミモザについてご紹介します。丸くて黄色いふわふわした花と、シルバーリーフと呼ばれる銀色がかったグリーンの葉が特徴的で、日本でも育てやすく庭木やシンボルツリーとして人気があります。また、ミモザは種類が豊富で、切り花やリースなど花材としても楽しめます。以前、私自身もミモザを使ってリースを作ってみましたが、材料や道具は簡単に揃えられるものばかりで、作業手順も難しくありませんでした。完成したリースを玄関に飾ると、明るくて爽やかな雰囲気になり、とても素敵でした。

ミモザ

 さらに、ミモザには「秘密」「内気」「感謝」などの花言葉があり、国際女性デーのシンボルでもあるため、フランスでは3月8日に男性から女性への贈り物として贈られる習慣があるそうです。春の訪れとともに、ミモザの花を使ってリースやアレンジメントを作って、素敵なプレゼントを贈ってみるのはいかがでしょうか。ミモザの優しい香りや、可愛らしい姿に癒やされること間違いなしです。

ミモザ

ミモザを育てる

 ミモザは比較的育てやすい植物ですが、鉢植えから庭木への移植や剪定には注意が必要です。移植は根が張りすぎる前に早めに行い、強風に弱いミモザを支柱で支えることや風通しの良い場所に植えることが重要です。剪定は花後か秋に行い、形を整えたり病気や虫害を防いだりすることが目的です。この記事を参考に、自分でミモザを育ててみてはいかがでしょうか。

ミモザ

ミモザ

ミモザの物語

 ミモザという花には、秘めた恋や友情、優雅、そして感謝といった多彩な花言葉があります。英語では、"secret love(秘密の恋)"や"sensitivity(感受性、思いやり)"といった意味もあります。

 世界中で愛されるミモザは、様々な文化や歴史と結びついています。古代エジプトでは、太陽神ラーに捧げられた聖なる植物として崇められ、古代ローマでも女神イシスに捧げられる花として知られていました。

 フランスでは、1946年3月8日に女性参政権が認められたことを記念して、ミモザが女性の日に贈られる習慣が始まりました。この日には、男性が大切な女性にミモザを贈ることが慣わしとなっています。

 日本でも、江戸時代にオランダから渡ってきた際に、"アカシア"という名前が付けられたことが由来となり、今でも"アカシア"と呼ばれることがあります。

 また、ミモザはラテン語で"mimosa"と呼ばれ、葉が触れると閉じるという特徴から、「触ってみて」という意味を込められています。

 このように、ミモザには歴史や文化、そして美しい意味が詰まっています。その優雅で繊細な花姿は、多くの人々の心を惹きつけ続けています。

ミモザ

ミモザ

 

 

 

チューリップで春を感じる~ガーデニングやフラワーアレンジメント~

チューリップ

 春の訪れを告げるカラフルでかわいらしいチューリップ。トルコが原産のため、色や形が豊富で選ぶのも楽しいです。また、多くの花言葉が愛情を表すチューリップは、大切な人に贈るのにもぴったりです。

球根植物で、秋に植えて冬の寒さを受けることで春に花を咲かせます。日当たりと水はけの良い場所が好きで、市販の培養土やチューリップ専用の土で育てることができます。花が終わったら、球根を掘り上げて乾かして保存することで、来年もまた咲かせることができます。

初心者でも手軽に育てられるチューリップは、春のガーデニングの楽しみのひとつです。この春、チューリップを育ててみませんか?

 

チューリップ イエロー

 

切り花としてのチューリップ

チューリップは、色や形が豊富で、季節やイベントに合わせてアレンジが楽しめる人気の切り花です。花は茎が伸びたり、光に向かって動いたりする不思議な性質を持っています。

チューリップの切り花を長持ちさせるには、次のポイントに注意しましょう。

  • 花瓶には少量の水を入れ、茎が水に浸かる部分を少なくしましょう。
  • 水が少なくならないように、こまめに水を足したり水を替えたりしましょう。
  • 切り口は新鮮なものに限り、数ミリくらい切るだけで十分です。
  • 花と茎の境目である「花首」の部分を針で貫通させると、曲がらなくなります。  

 チューリップの切り花は、春らしさや愛情を感じさせるお花です。ぜひ飾ってみて、季節感を楽しんでください。

 

チューリップの世界~色や形で遊ぶ花言葉~

 チューリップは春を代表する、美しい球根の花です。色とりどりのチューリップには、それぞれ違った花言葉が与えられています。赤色は「愛の告白」「真実の愛」、ピンク色は「愛の芽生え」「誠実な愛」、黄色は「望みのない恋」「名声」、白色は「失われた愛」といった意味合いがあります。

 また、チューリップ全般に「思いやり」という花言葉があります。これはトルコで起こった3人の騎士と娘の悲恋物語に由来しています。騎士たちは娘に恋をしたが、娘は彼らを拒絶しました。その後、騎士たちは戦争で命を落としました。娘は彼らへの思いやりから、墓場に赤・ピンク・黄色のチューリップを植えました。

 あなたはどの色のチューリップがお好みですか?色彩豊かなチューリップを堪能して、春の訪れを感じてみましょう。

 

チューリップ イエロー

 

輝く色彩と豊かな香り バラの魅力のご紹介

 

 

華やかな薔薇のパレット 黄色から橙色、紫色、青色、緑色、スプレーまで

 黄色のバラは、一般的に嫉妬の花言葉がありますが、その真偽は調べ方によって異なるので気にしすぎることもないでしょう。 元気な印象を与えるゴールドストライクや変わった咲き方をするトゥーズロートレックなどもあります。には、1981年に設立された日本ファーザーズ・デイ委員会による「父の日黄色いリボンキャンペーン」のおかげで黄色のバラがよく使われます。

薔薇 イエロー

  オレンジ色のバラのポップな色彩と鮮やかな発色が特徴です。さらに、輸入品としてはタイクーンやアミナなどもあります。タイクーンは大きな花頭が特徴ですので、装飾やアレンジメントに使いやすいと評判です。

薔薇 オレンジ

 

 紫バラはとても魅力的な色合いですね。私も紫バラが好きです。クールウォーターやシルバームーン、デリーラなどは紫バラの中でも人気の品種です。紫という特徴を出したいときは、クールウォーターが仕入れやすく無難な選択肢です。 また、ブルーパフュームという紫色に少しピンクが入ったような色合いの薔薇も素敵です。香りもとても強く素晴らしいと評判ですので、香りを楽しみたいときはこちらのお花もお勧めです。 私は紫バラを使った美しいアレンジメントを作ることができると思います。想いを形にすることができることを心から願っています。

バラ パープル

 青いバラは染められたものが一般的です。輸入品では「ベンデラ」が、国産品では「アバランチェ」がよく染められています。また、個人で染めることもできますが、手を染めないよう注意が必要です。染め方にはお花の水を切ってから染料を吸わすという手順があります。近年では青い色に染められていない高価なバラもありますので、購入する際はお花屋さんと相談することをお勧めします。

 また、緑色のバラは白色の薔薇と同じように自然な色味を保っていますので、穏やかな印象を与えます。使った花束や花瓶などもとても素敵なものになりますので、是非検討してみてはいかがでしょうか。

 


スプレーバラはボリュームがあり、また、可愛らしくて華やかな色合いが特長です。黄色系は明るく、元気な印象を演出します。オレンジ系は温かみを感じることができます。ピンク系は優しい印象を演出します。緑系は自然な色合いで、馴染みやすい素敵なバラとして使われています。

 

 私が紹介した薔薇に関する内容は私の感想です。皆さんにとって参考になれば幸いです。

 

オール4ラブ

 

 

薔薇の輝き 切り花としての魅力

 

バラ

バラしか店頭に置かないお花屋さんもあるほど素敵なお花です。
国産のものからエクアドルやケニヤ、インドや中国や韓国など様々な国から輸入されています。
輸入品の中でもエクアドルのものは輪も大きく大変見栄えがします。
又、ケニヤ産のものは良くも悪くもそこそこかと思います。インド、中国、韓国のものはあまり扱ったことがなく分かりません。
国産のものは良いものから悪いものまで様々です。
用途に合わせて使い分けをされるのが良いです。

薔薇

美しい赤バラの選び方

 8月になると国産のバラは品質が落ちますが、優れた産地としては愛知県、群馬県、栃木県、茨城県、静岡県などがあります。また、品種によっては限定された産地でしか手に入らないものもあります。

 人気な品種としては、男っぽい花で大きな花と濃い色を持つ「サムライ08」があります。「ローテローゼ」はエレガントな印象を与えるバラですが、近年は人気が落ちています。「アマダ」は大きな花と落ち着いた色、「レッドエレガンス」はロゼット咲きのバラとなっており、雰囲気を出しやすいと評判です。輸入品の「フリーダム」は大きな輪を持つバラですが、茎の節から折れやすいので注意が必要です。

赤薔薇のブーケ

赤薔薇

華やかな薔薇の散歩

 ピンク色のバラは、昔ながらのテレサやノブレスから、現代的な国産のスイートアバランチェ+やピンクアバランチェ、または輸入品のエースピンクなど、様々な種類が使われています。特にアバランチェ系は、早く咲くことが特徴ですが、輸入品はゆっくりと動きが鈍いときに、特に力を発揮します。国産の中では、花の形や香りが美しいイヴピアッチェやオール4ラブなどが人気があります。また、輸入品のエースピンクなどは、大輪で花もちも良いというメリットがあります。美しいピンク色のバラは、華やかな雰囲気を醸し出す素敵な装飾品として大変愛されています。

 ピンク色のバラの本数が足りない場合、ベラローサ、ピタハヤ、ガーディアン+、ドルチェビータ+などの多色のバラも利用できます。多色のバラは一番外側の花びらがピンク色ではなく、緑や茶色などが少し含まれていて見た目が混じっていることがあります。お客様からのクレームを防ぐためには注意が必要です。不安な場合は取り除いて提供するのが賢明です。

 

ピンク薔薇のブーケ

ピンク薔薇

白い花の息吹

「白き輝き」の美しいバラ-ティネケ、アバランチェ+といった代表的な白色のバラ
白色のバラは、シックで華やかなティネケや大輪のアバランチェ+などが人気です。花形が魅力的なブルゴーニュやシエドゥーブル、オートクチュールも使いやすいですが、ブルゴーニュの花びらが散れやすいこともあるため注意が必要です。

白薔薇のブーケ

白薔薇

 赤、ピンク、白という3色のバラを今回はご紹介します。バラは品種が豊富で、店によって扱いも異なります。花屋さんに行った際に興味を持ったものがあれば、気軽にスタッフに尋ねてみてください。多くの花屋さんは話しが好きな方が多いため、細かい情報なども聞けるかもしれません。

 

薔薇のアレンジ

薔薇のアレンジ

 

水揚げのエキスパートになるための一歩

 

 

切り花を長持ちさせる秘訣:水揚げのポイント

空切り

水につけずそのまま茎を鋏などでカットすることを言います。
基本的には鮮度の良いものは空切りでも大丈夫です。
お花の品種によらず市場から入荷してすぐのものでいきのよいものはジャンジャン空切りをして水揚げしていきます。

水切り

水切りとは、花の茎を水に沈めてカットすることです。水中でカットすることによって、茎の切り口が空気に触れないようにすることが大切です。また、水を深めにためるほうが効果的とされています。この方法は、手間も少なく家庭にある道具で対応可能であり、お客様にもよくおすすめします。

 

割り

 枝物の水揚げに用いられる方法です。枝に鋏や鉈で切り口を一文字にするか、十字に割ります。
十字に割る方法のほうが水揚げがよくなります。
もし割っただけで水が上がらない場合は、皮をナイフなどで落とします。

 

叩き

 「叩き」とは、プラスチックハンマーなどを使って茎や枝の切り口を叩いて割ることです。この方法は、多数の枝物がまとまっているときに一本づつ割るよりも効率的です。しかし、力加減が必要であり、叩きすぎると枝物が砕けてしまう危険もあります。また、叩く際には枝物の下に何か物を置いて、床や地面を傷みやすいことを防ぐように注意することが重要です。ヒペリカムや雪柳などの茎が木になっていて数が多いものは、叩いて割ることが楽になります。

 

ゆあげ

「ゆあげ」は、お花を保護するために新聞紙などで包み、切り口を1cmから2cm程度つけてから沸騰したお湯に入れる方法です。方法は人によって異なりますが、一般的には100℃の沸騰したお湯を使います。ですが、熱湯を使わなくても時間をかければよいという考えもあります。お湯につける時間も5~6秒から2~3分までさまざまです。

 湯揚げすると茎が痛むため、色が変わったところを切り落とすことが一般的です。また、切り落とすタイミングについても水につける前か、水につけた後で花が落ち着いてからなど様々な方法があります。

 ストックなどもこの方法を使うことがあり、湯揚げすることで大根をゆでたような香りがします。

 

焼き

 湯揚げと同じようにお花の部分を新聞紙などでくるみ保護したのち、切り口を直接火にかけて炭化させます。こちらは炭化した部分を切り落とす方法とそのままにしておく方法とに分かれます。
 まれに、バラなどが元気がないときに使う方法です。

ピンクのブーケ

 

手折り

 手折りとは、茎を手で折ることを指します。この方法は、あまり水があがっていないと茎が曲がってしまいうまく折れない場合があるため、注意が必要です。まとまった数がある場合は、テーブルの上などに置いて折ります。例えば、菊などの水揚げの際にも手折りが使われます。菊は金気を嫌うと言われているため、折ります。

 

焼きミョウバン

 「焼きミョウバン」は茎の切り口に塗り付ける方法で、アジサイなどの一部の花材に適用できます。アジサイの茎を切断すると中心に白い部分があります。切り口まで約5-10cmそぎ落とし、中心の柔らかい白い部分をナイフなどで抜き、切り口全体に焼きミョウバンを塗り、水につけます。

 

 

お花初心者の方に向けて

 お花を購入することが頻繁でない方にとっては、お花の選び方が難しいかもしれません。お花屋さんで働いていると、男性が女性に向けてお花を贈るときに選ばれる色は主にピンク系が多いことがわかりますが、女性から女性に贈られる場合は必ずしもそうではありません。また、日本の男性が女性に対してイメージカラーとして抱いているピンクもあるかもしれません。

 贈り物をすることは、相手に喜んでほしいという想いを持って行うものですが、決まったパッケージの商品を選ぶのではなく、自由なインスピレーションに基づいて選ばれたお花を贈ることも相手に新しい刺激を与えることができるかもしれません。

フリージア

 お花屋さんにて相手に合うと思われる物やその時にそのお店で気に入ったものを組み合わせブーケやアレンジメントにしてわたされるのはとても素敵なことかと思います。その時に組み合わせが変だとか日持ちがどうだとかそのようなことはあまり重要ではないと思います。子供が母親に贈り物をするときはどのような物でも間違いはなく子供から母親への気持ちの移動がとても良いことかと思います。色々な知識を手に入れてしまい贈りたいときの気持ちを素直に表せなくなってしまってはとても残念ですし、贈り物ということの本質から少しずれてしまうような気もします。
 花言葉にとらわれてしまったり、お祝いお悔み等の用途や日持ちや管理のしやすさ等の将来の変化まで考えての縛りはいたずらに条件を厳しくし面白味をなくしてしまう残念な選び方のように感じます。お花屋さんの中には花言葉に対する考え方としては調べ方によって変わると思っている人もいますし、お祝い事に菊を贈るとしても絶対にありえないと考えません。
 最近の洋菊はおしゃれなものも多くお色も渋いものもポップなものも幅広くあります。合わせるお花によって大変素敵になります。お悔みに贈られるお花も昔は棘があるお花はダメと言われましたがこの頃はバラを贈られる方も珍しくなくなりました。

バラ

 ただ、日持ちがするというのは贈り物としては大変重要な要素ではあります。ですが、古いお花でなければキキョウなど日持ちの悪いお花でもそのお花の魅力が強いこともあります。どうしても優しく雰囲気のある草花系のお花は日持ちがしないものが多く2~3日しか楽しめないものも多くあります。贈り物として用意したのに2~3日しか持たないのはいたずらにゴミを増やすということにもなりかねずあまりよくはありません。この辺りは先方との兼ね合いもあり、少し上級向けの選択が必要になります。ですがおおむね先入観を持たず、相手のことを考え自分の贈りたいものを選ぶことに対して間違いというものはないと私はかんがえます。私はお花を贈ったことがないような男性がもっと簡単に気兼ねなくご自身で選び贈るということが普通のことになることを願っております。
お花を贈るときには難しく考えずお店のスタッフとの会話を楽しみながら色々お花を組み合わせてみて、自分のセンスとお花屋さんとのコラボレーションを受け入れて今までとは違うクリエイティブな時間の使い方をして見て下さいませ。
色々なお花屋さんがありますがお花屋さんにとって一人一人が大切なお客様であるということに違いありません。もし疑問に感じたことがありなしたら気軽にご相談してください。大概のお花屋さんは親切に返事くださるかと思います。
お花初心者の方が気負いせず簡単にお花をお求め頂くことができるようになることを願っております。

ユリ

 

お花別水揚げ方法

花を長持ちさせるための水揚げのヒント

活け込み

オリエンタルユリ

 お水につけたときに葉が水に浸かるのを防ぐため、不要な下の葉を取り除きます。また、生命力の強い花ですので特別な処理は不要です。

 店頭販売用に仕入れたときにゆっくり咲かせたいときに開花を調整するため、空切りをしないこともあります。
 また、20〜30本などまとめて仕入れた場合は水揚げの方法を変えて開花時期を変えることもできます。
開花を遅らせる: 購入したものをそのまま水に入れて、キーパーやストッカーに入れます。
通常: 下の葉を除き、茎を斜めまたは平行に切ります。
開花を早める: 不要な葉を取り除き、茎を短くして斜めに切ります。水にお湯を足すことで水温を上げることもあります。
開花後の注意点
 花びらを傷めないように、開花後は雄しべを慎重に取り除きます。雄しべを取り除いていないと黄色い粉が付いた手や花弁などを汚すことになるため、早めに取り除くことをお勧めします。
 特に活け込みに使用する場合は、すべての雄しべを取り除いておくことが望ましいです。
店売りの場合、雄しべが付いたままが希望されるお客様もいらっしゃいますので、使用用途や販売形態に応じた対応が必要です。

オリエンタルユリ シベリア

LAユリ

 オリエンタルユリと同様です。ただ花弁がオリエンタルユリよりも繊細なので、バケツに入れるときは少し分けることをお勧めします。分けることによって、ユリが咲き始めたときに花弁がからまるのを防ぎます。

LAユリ

バラ

 バラを花瓶などに活ける前に、水に浸かることがある葉を取り除きます。この作業には、棘取り用の道具を使うこともありますが、丁寧な処理としてはナイフを使うことが推奨されます。品種によっては、簡単に棘を取ることができますが、そうでない場合は雑巾で茎を挟んで処理します。棘を取らないと、バケツから花を取る際に棘が絡み、花を傷める場合があります。店頭での販売の際には、前もって棘を取っておくことが望ましいです。
 昔は海外から輸入されたバラには湯揚げが必要だと聞きましたが、現在は空切りでも問題ないようです。国産バラは空切りで十分です。
 スプレー咲きのバラや葉の多いものは、適切に切り落とし、水揚げを行います。

バラ レッド

ガーベラ

 ガーベラに関しては、ほとんど空切りで問題ありません。もし弱っていて首が柔らかくなりたれ下がってしまっているなら、新聞紙などで花を包みたっぷりお水を入れたバケツにつけてしばらく置いておきます。お水が上がれば花首もしっかりしてきます
 お花に小さなセロハンが付いている場合もありますが、販売中は付けておくことをお勧めします。お客様にお渡しする際には、ご家庭用ならばセロハンが付いたまま販売することで、花を傷めないで持ち帰れます。

ガーベラ オレンジ

トルコキキョウ

 トルコキキョウの水揚げでは、不要な葉を除去し、空切りすることが大切です。鋏を使わずに手で折って水揚げすることも可能です。
 花の付きが良いときは、小分けに切って水が上がりやすくすることもあります。また、葉の整理も必要です。花の中を見て、雄しべ付近にカビが生えている場合は、切り落として手入れを行います。
 まれに芋虫やアブラムシなどの虫がいる場合もありますので、綺麗な花とは別に管理し、虫の被害が拡大しないように心がけましょう。
 トルコキキョウは素敵で長持ちする花ですが、蕾がやや折れやすく花弁が繊細なため、丁寧に扱うことが大切です。

トルコキキョウ

 手で折って深水にするのが良いです。ただし、鋏を使って切ることもあります。特に、水が下がっていると手で折るのが難しくなり、スペースがなかったりすると、お花をぶつけて傷めてしまうことがあるためです。
 スプレー咲きの花の場合は、少し小分けにして軽くすることも必要です。特に大きく花びらが繊細な花(例えばアナスタシア)は、バケツに入れる際に小分けすることが望ましいです。保護のために網がかかっている花もありますが、咲く前に取り除いた方が最適です。

 

備考

 お花の上げ方には場合によって異なるものがあり、お花屋さんによっても違ったり、お花の鮮度や状態に応じて変えなければいけない場合もあります。そのため、一概には言えません。
 葉っぱやお花が多い場合は間引きをしたり、弱い場合は水切りをするといった処理も必要です。このようなことは経験を積んで体験することが最も良い方法です。私自身も多くの失敗を経験してきました。
 お花を簡単に楽しむことができると、生活が明るくなると思います。近くにお花がある機会があれば、生活のチャレンジをしてみてください。